インフルエンザの療養中に注意すること

インフルエンザは感染力が強く、毎年寒い季節になると流行しています。主な感染経路は、飛沫感染と接触感染です。インフルエンザの患者さんと接触する機会の多い医療従事者は、感染しない、感染させないように細心の注意を払う必要があります。ワクチン接種や手洗い、うがい、マスクの徹底など、予防対策はしっかりとしましょう。インフルエンザの患者さんや感染した疑いのある人は、他の人と接触しないように注意しましょう。

インフルエンザは、1~2日の潜伏期間を経て、風邪症状をはじめ、高熱、頭痛、筋肉や関節の痛み、全身倦怠感などの症状が現れます。なかでも、乳幼児や小児、高齢者は重症化する場合があります。乳幼児や小児は、急性脳炎や脳症を発症することがあるので、意識障害や痙攣などの症状には十分注意が必要です。異常行動を起こす場合もあるので、目を離さないようにしましょう。そのほか、高齢者や基礎疾患を持つ人の場合はインフルエンザをきっかけに肺炎を併発しやすいので、胸痛や息切れ、嘔吐といった全身症状に注意することが大切です。

インフルエンザは高熱が出やすいので、寒気のあるときは体を温めたり、寒気が治まったら熱が放出しやすくしたりと発熱時の体温管理に工夫をしましょう。発熱が続くと脱水症状になりやすいのでこまめに水分補給を行い、食事が取りづらいときは必要に応じて栄養補給も行いましょう。投薬と安静で症状が治まる人がほとんどですが、乳幼児や高齢者、免疫力が低下している人は重症化に注意する必要があります。感染が拡大しないように、接触時には十分注意しましょう。