インフルエンザの特徴と治療法

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することで発症する感染症です。このウイルスはA型・B型・C型・D型の4種類に大別されます。この中でも、人間に対して主に流行するのは、A型とB型です。B型やC型については、人間にしか感染しませんが、A型の場合は、馬や豚、鴨、鶏などにも感染します。D型の感染は家畜のみです。A型とB型のインフルエンザは季節性があり、日本の場合は12月~3月くらいに流行し、感染力が高いため短期間で多くの人に感染が広がるのが特色です。毎年、約1,000万人の発症が確認されています。

インフルエンザは、咳や喉の痛みなど呼吸器系の症状がありますが、全身の倦怠感や40度近い発熱といった症状があるのが特徴です。そのほか、頭痛や筋肉痛、関節痛などの全身症状を訴えることもあります。そのほか、高齢者や基礎疾患を持つ人などは、気管支炎や肺炎・中耳炎などの合併症にもかかりやすいため注意が必要です。

インフルエンザの治療には、「一般療法」と「薬物療法」の2つのタイプがあります。一般療法は、生活療法とも呼ばれるインフルエンザの基本的な治療方法です。自己治癒力にて治すもので、十分な睡眠が取れ安静にできる環境を整え脱水症状が起こらないようにこまめな水分補給をします。薬物療法は、「ノイラミニダーゼ阻害薬」などの抗インフルエンザ薬を使用する「原因療法」と、症状の緩和を目指す薬を使用する「対症療法」があります。インフルエンザウイルスは増殖スピードが速いため、発症して48時間以内にウイルス増殖のピークがきます。そのため、発症してすぐに医療機関の受診をするのがおすすめです。